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徒然なるままに

レオパレス建築違反問題の客観的感想

またまた、大規模な建築違反の問題が起きましたね。

こういうメーカー施工の規格化された建物は、一つ間違えると、それが何百棟へも及び、大きな問題になります。

では、建築のプロから見た、今回の違反の、

感覚的な感想と、問題点などを上げたいと思います。

1、賃貸アパートの界壁、防火措置は当たり前の初歩の知識

2、一部、オーナーやマスコミの先走り報道もある

3、その都度、、問題になる国の検査体制

4、そもそもの家賃保証のビジネスモデルの問題

 

1、賃貸アパートの界壁、防火措置は当たり前の初歩の知識

 

僕は、ずっと、一戸建住宅の設計施工に携わってきました。

それでも、たまに、賃貸アパートの計画の依頼が来ることもあり、設計をしたこともあります。

そこで、戸建住宅と賃貸アパートの建築の違いと言うのが、まず、問題になります。

この違いが、

・界壁の構造

・耐火性能(石膏ボード2重張)

の2点なのです。

その他、戸数によっては、避難経路や消防法の法律的な違いが出てきますが、

これは、見ればわかるので、完了検査、消防検査され、違反は起きないです。

 

ですので、

この、界壁の構造と、耐火性能は、実は、賃貸アパートを設計施工する上で、初歩の初歩だと言えます。

一度、賃貸アパートを設計したことがある人なら、

最初に考える事なので、初めのうちは、合法的に施工していたと思います。

どこかで、図面の使いまわし、設計者の検査が無い、

施工業者がわからず、間違ったまま焼き直しして施工する、

というのが、続いたのではないでしょうか?

 

2、一部、オーナーやマスコミの先走り報道もある

グラスウールと発泡ウレタンの耐火性能の違いは問題ではない

 

一部、報道で、

「耐火性能があるグラスウールから、無断で発泡ウレタンに変更している」

という指摘がされていますが、

もちろん、図面と違う、無断で変更、それ自体は問題ではありますが、

断熱材で耐火性能の問題は起きません。

確かに、グラスウールはガラス、ロックウールは石なので、ウレタンよりは燃えづらいのは、確かですが、

そもそも、建物の耐火性能に断熱材を頼っていません。

建物の構造、内部が、木造だったり断熱材だったりで、燃えやすい部材を使うこともあるので、

防火材で覆うというのが、建築の考え方ですので、

外壁材、内壁の石膏ボードが基準以上であれば、発泡ウレタンを使ったことに問題はありません。

 

3、その都度、問題になる国の検査体制

 

マンションの耐震偽装の時も、問題になりましたが、

検査で見抜けなかった検査機関も悪いという話も出てきますが、

そこは、国がどこまで、人件費と費用をかけて検査するのか?と言う話になります。

実際、耐震偽装問題では、検査機関の検査方法も変わりました。

検査の回数が増えたり、申請書類の厳密さが求められるようになりました。

その分、検査機関の関りが大きくなって、検査行政という公的負担も増えてきました。

ここからさらに、今回の建築違反を見逃した検査機関にも問題が及ぶと、

検査機関がつきっきりの現場検査をしないといけなくなって来るのではないでしょうか?

そもそも、本来は、施工したレオパレスにも建築士がいて、検査をしているはずです。

そこに頼んだ以上は、そこの施工、検査について、まずは問うべきかと思います。

検査機関は信用して、自分が選んだ建築士は信頼できないというのも、本末転倒になりますので、

このような場合は、更なる検査を求めたければ、

独自に第三者の設計事務所に検査依頼をするなどが適当かと思います。

国や公務員、公的機関なら信頼できるというのも、違うような気はします。

 

そもそも、建物を建築するときの、責任者は、「建築主」になっています。

建築主が素人だから、信頼できる建築、設計のプロに依頼するという形式なのです。

当然、我が家を建てる時は、その家は自分の責任になるのと同じように、

賃貸アパートの建築も、「建築主」であるオーナーが、まずは、第一の責任者になると思って、

賃貸アパート経営は考えないといけない話なのです。

 

4、そもそもの家賃保証のビジネスモデルの問題

 

賃貸アパート運営は、ビジネスです。

ビジネスをする以上、普通の会社や商店と同じように、経営リスクが発生します。

分譲マンション偽装や住宅の欠陥住宅は、生活の基盤の自分の住むところを脅かす問題になるのですが、

賃貸アパート経営は、要は、ビジネスなのです。そこには、リスクはつきものとも言えます。

 

そのようなリスクを軽減する方法として、家賃保証という制度がありますが、

そもそも、建築する会社と家賃保証をする会社が同じというのが問題かもしれません。

建てる時は、いいことを言って、家賃保証もしますと、建築を勧める。

その、家賃保証が見直されたら、もう事業計画が根本から成り立たなくなってしまいます。

 

そもそも、今では誰でも、地域の賃貸の状況は把握できるはずです。

家賃設定や入居率など、不動産屋さんに確認することも出来ます。

それで、大丈夫と判断できるのであれば、家賃保証などされなくてもいいはずですし、

リスクがあると判断できれば、逆に、家賃を保証するのもおかしいことになってしまいます。

 

何も問題のない賃貸アパートであれば、家賃保証会社が賃貸計画で不正をしたり、

コンサルタントが、強引な融資を勧めたにしても、

結局、入居者がいれば、賃貸経営は継続することは可能です。

そこは、純粋に、入居があるかどうかで判断できると思います。

 

今回の違法建築の問題は、今後、

入居者が出ないといけない、

改修しないと賃貸収入も無い、

という状況に陥ることが問題かと思います。

でも、そこは、

せっかく、レオパレスが家賃保証の制度を持っているのなら、

融資の完済まで、家賃保証を継続させる

というのが、まずは、

一番の解決方法かと思います。

 

 

 

 

 

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